歴史実績共にリモージュを代表するメーカーであるアビランド社の旗艦品のエンペラトゥール・ガストロノミーシリーズの出品です この食器はフランスのエリゼ宮での公式ディナーウェアとして用いられております。 第一印象は、どっしりと落ち着き風格があります。これはゴールドの質の高さに由来するものと思います。リムと見込みに2本引かれたゴールドギルト、これが厚く深い輝きです。ザ 黄金、といった感じです。高品質が一目瞭然です。 普段はミントンの華やかに輝く、有無を言わせない美しさを推奨しておりますが、また違った角度からのアプローチを知る絶好の機会。最適な対象。アンティーク上級食器の入門にはミントンを私はお勧めしますが、一通り修められました上級者に手に取っていただきたいと思っております。鑑賞を進めるほどにその真価が伝わって来るはずです。 視覚情報以外ですと、手に取りますと厚みや重さ、重心など、並の品とは別格であることにお気づき頂けます。手にもって心地いい皿というのは限られております アビランドでは100年以上作っている作品ですが、現代では受注生産です。納品までは約2か月、ディナープレートですと一枚当たり1200ユーロを超える金額です。120ユーロではありません1200ユーロです。（1EURO≒130円） ホームページを覗いてみますと、ゴールドバージョンがオンリストされているものの、金額など詳細は伏せられておりますね。エリゼ宮を慮ってのことと推測されます。 当時の技法、職人の作業などを換算しますとどうしてもこれくらいの金額になってくると思います。アストバリーブラックでも同じことがいえると思います。ウェッジウッド同様、採算の合わない、ほとんど発注のないようなお品を製作する技術を保存している、というのは、さすがリモージュの雄といったところです。歴史の中の誇りが感じられます いつも申しております、こういったグレードの品物はアンティークに求めるのが正道であると。現代ですといささか現実的ではない金額で、また購入後即、その資産価値は大きく下がってしまいます。 私自身過去に購入の仕方や、資産性など教えてほしかった、という部分を皆様にはお伝えしております。日々の暮らしや、コレクション、資産性の面まで含めて、迎賓館から買ってよかったと、数年先に思っていただけると出品冥利に尽きます サイズ 26.5