水が流れ、風がそよぐ。 自然は繊細に時には力強く生成し変化し続ける。 伊豆蔵明彦氏は自分の作品を絶えまない自然の現象を表すものとして考えているといいます。 飛鳥から平安期の宝物などに見られる「組」の技法を二十年もの歳月をかけて復元、帯の制作へと繋いだことで知られる伊豆蔵明彦さん率いる西陣・ひなやさんの袋帯です。 私もファンでざっくりとした、それでいて緻密な軽くお洒落な帯です。 家庭画報や美しい着物にも、よく登場してます。 しなやかに織り上げられた帯地は、金に栗色、紫などで一面に交差文様を。 繊細なお色の変化と金の箔糸の華やぎが、上品にシックな仕上がりです。 一ヶ所、糸のほつれがございますが、気にならない程度です。 先日出品、購入された同じひなや工房の夏帯がキャンセルで戻ってまいりました。 キャンセル理由は、よれ留めの芯が入っていないとの事。 個人的に、あまり堅い芯は、好みませんし、ざっくりとしたひなやさんの帯は、芯地が見えると野暮ったく感じます。 このよれ、、が洒落帯の醍醐味だと思ってます。 こなれ感とでも申しましょうか、フォーマルにはない粋だと感じます。 此方の帯も、柔らかな締めやすい芯を入れております。 気になる方は、ご購入をお控え下さいませ。